レンタルサーバーの選び方
ワードプレスを運用するには、レンタルサーバーを借りる必要があります。
今回はまず、サーバーの選び方についてお話します。
WordPressが使えるサーバーとは
レンタルサーバーと言っても、ネットで調べると多くのサービスが検索結果に表示されています。
トップ表示されているサーバーサービスのサイトを、順番に見ていけば数値的にはどのようなサービスかわかる事と思います。
では、その中で『WordPress』が使えるサーバーの条件には、どのようなものが有るのでしょうか。
実は、どのサーバーでも良いというわけでは無く、最低限「PHP」と「MySQL」が使えるものが必要です。
そもそも『WordPress』とは何なのか?という事についてはこちら(別記事)に書いておきますので、詳しく知りたい方はご覧になってください。
「WordPress」を使えるサーバー比較
サーバーの比較をする場合、色々な切り口が挙げられます。
料金はもちろんですが、容量、転送量、マルチドメインの利用可能数、そして一番重要なMySQLの利用可能数です。
まず、料金についてですが、最近ではとても安くなっていますが、機能や性能とは別に、サポートで料金が変わる場合があるようで、サポートが充実しているほど高額になると思って良いでしょう。
「WordPress」や「HTMLサイト」を個人で運営する場合、最近ではワンコイン(一ヶ月あたり500円程度)というのが目安になってきているようです。
容量は、昨年より多くのサーバーにおいて大きく増えてきています。
5年くらい前は100MB〜500MBなんて普通だったのですが、ここ2年ほどで1GB〜5GBというように桁が変わってきています。
「WordPress」のようにプログラムをインストールして利用したり、動画を配信することが日常になってきている為、ヘビーユーザーにとっては、それでも不安は残っていたかも知れません。
しかし、今年に入り、また桁が変わり、50GB〜100GBが主流になって来ています。
100GB分のデータを使ってサイトを構築するなんて、昔からウエブマスターをしてきた人には考えられないほど大容量だと思います。
ちなみに、Hoxmoは、商用サイトを含みワードプレスを20サイト程と、HTMLサイトを10サイト程運営していますが、使用容量は1GBに満たないです。
画像や動画を掲載するサイトであれば、一気に容量を使うかもしれませんけどね。
レスポンスの問題は妥協の範囲
次にレスポンスの問題が考えれるのですが、アクセスが多くなると動作は重くなります。
サーバーもコンピューターなのであたり前なのですが、アクセスの度にプログラムを走らせるわけですから、動作も不安定になる場合があります。
実用感としては、アクセスが多い時に、コントロールパネルで更新作業などをする場合、パソコンで言う「固まった状態」が発生する場合があります。
大きな企業でない限り、「専用サーバー」ではなく「共有サーバー」を利用することになると思います。
専用サーバーとは、コンピューター一台を借り切るという事で、共有サーバーとは一台のサーバー(コンピューター)を、複数のユーザーで分けて使うことになります。
つまり、自分のサイトにアクセスが無くても、同じマシンの他のユーザーにアクセスが集まったり、メールマガジン配信などの負荷の高い作業をしていれば、同じマシンを利用している自分のレスポンスも悪くなると言うことです。
現在まで、多くのサーバーを利用していますが、サーバーのコントロールパネルも2〜3年前に比べると快適に使えるようになっていますが、やはり時間帯?によっては動作がもたつくこともあります。
短気な人、パソコンがもたつくとイラッとする人には共有サーバーは向いていないかもしれませんが、個人で専用サーバーを借りるのはあまりにもコストが掛かり過ぎるので、入門向けにはお薦めできません。
後からサーバーの引っ越しはできますので、まずは共有サーバーで利用するほうが良いでしょう。
同じマシンのユーザーにヘビーユーザーがいないという事を例えるとすれば、同じアパート内に自分の苦手なパターンの人が住んでいないかどうかで住む場所を決める、というようなものです。
業者と相談して事前調査することは可能ですが、基本的にそのような相談では高額な専用サーバーを勧められるでしょう。
なので、外国の何処かわからないサーバーでない限り、何処のサーバーも初心者にとっては同じようなものだと思います。
サーバーの良し悪しを語るのは、自分に技術が付いてからの話なので、まずは練習ですから、コストを掛けない方法を選びましょう。
意外と最初に気付かないサーバーの落とし穴
「WordPress」はPHPで動いていますが、PHPをセーフモードで動かすサーバーと、そうでないサーバー、また切り替えることが出来るサーバーなどがあります。
セーフモードについては、説明すると難しくなりますので、セーフモードをOFFで動かせるサーバーが良いと思ってください。
PHPがセーフモードで動かすサーバーの場合、ワードプレス本体の自動アップデート、プラグインの自動アップデートがスムーズに動かない場合があります。
また、新規ディレクトリを生成する動作やキャッシュプラグインの動作に支障がある場合があります。
もし「WordPress」以外に、カートプログラムなどのオリジナルのプログラムを使用する場合、セーフモードがONでは動かないものもあります。
その時にサーバーを改めて借りなおす、というのは非常に無駄になり、リスクも高くなりますので、サーバー選定の条件に含めたい点です。
ドメインについて
「サーバー」は、Webで配信するコンテンツを置くストレージです。
「ドメイン」は、そのサーバーにたどりつくための表記のようなものです。
サーバーはパソコンと同じで、「192.168.◯◯◯.◯◯◯」などのIPアドレスでその場所を特定します。
この数字をURLの所に打ち込んでも良いのですが、数列では見た目に覚えにくいし間違いも起こりそうですね。
そのIPアドレスがホームページの住所となりますが、その住所を数列ではなく自分で決めた分かりやす文字を「DNSサービス」というものを使って割り当てる事で、ホームページの場所にたどり着くことが出来ます。
「サーバー」の料金には「独自ドメイン」は含まれませんが、サーバーの「サブドメイン」というのが利用でる場合が多いです。
「◯◯◯.com」 とか 「◯◯◯.net」 「◯◯◯.biz」 ・・・などが独自ドメインに対して、
「◯◯◯.△△△.com」 や 「△△△.◯◯◯.com」 のようなもので、
「△△」は、指定されたものから選んで使うという、サブドメインが使えるサーバーを紹介しています。
独自ドメインは、シンプルな文字列やご自身の屋号など使えますが、自分で独自ドメインを設定するとなると 結構な手間と知識が必要になります。
そのドメインの取得から管理までを、専門業者に代行してもらうのが普通です。
独自ドメインを利用する場合は、ドメインの種類によって異なりますが、サーバーレンタル料と別に、年額500〜くらいが必要です。
例えば、サーバーはワンコイン500円/月だとして、ドメインが600円/年の場合、550円/月と言うことになります。
具体的にサーバーを選んでいきましょう
今までのお話通り、条件を満たしたサーバーをお勧めしていきます。
「レンタルサーバー」で検索すると多く出てきますので、最低条件が満たされているか調べてみれば選択肢も増えるかもしれません。
ここでは、全てを紹介するわけにも行きませんので、一般に有名かつ人気が高いサーバーで、『WordPress』を使う最低条件を満たしている。
かつ、自分で利用して個人的な感想やサーバーを利用している人たちの評価も踏まえて、入門用〜個人事業の商用まで使えるレベルのものをピックアップして3つだけ紹介します。
以下は、このサーバーなら問題がない(不満がない)という、自信を持ってオススメ出来るレンタルサーバーです。
エックスサーバー
今後「WordPress」以外では利用しないというあなた。
「WordPress」専用に使うんだ!という場合は、専用サーバーというのもあります。
【メリット】
『wpXレンタルサーバー』というのがエックスサーバー株式会社が運営する「WordPress専用レンタルサーバー」です。
WordPressに特化してチューンしてあるのは嬉しいですね。
レスポンスの問題解消で言えば、「WordPress専用」なわけですから、オススメ度はかなり高いです。
【デメリット】
機能面に対してコストが安いとはいえないません。
「WordPress専用」以外のプランも有りますが、料金少し高め。
初期費用 | 月額費用 | 容量 | 転送量/日 | マルチドメイン | MySQL | |
---|---|---|---|---|---|---|
wpX(標準) | 5,250円 | 1,050円 | 100GB | 25GB | 10個 | 10個 |
さくらインターネット
大手、さくらインターネットが運営する、非常に有名なレンタルサーバーです。
【メリット】
サーバーの場所、管理状況も、ネットで公開している程、信用できるサーバーと言えます。
メール機能も充実しており、一般的なサーバー管理画面ですので、今後ステップアップした場合でも、応用は効く操作スキルは身につきます。
「WordPress」以外にもブログやメールフォーム、掲示板などワンタッチでインストールをすることが出来ます。
【デメリット】
アフィリエイトで使われている様な、ツールの一部で動作が不安定な事もあります。
独自ドメインを利用する際、一般的な料金で多くのドメインを必要とする場合にはコストが掛かります。
初期費用 | 月額費用 | 容量 | 転送量/日 | マルチドメイン | MySQL | |
---|---|---|---|---|---|---|
スタンダード | 1,000円 | 500円 | 100GB | 80GB | 20個 | 20個 |
プレミアム | 1,000円 | 1,500円 | 200GB | 120GB | 30個 | 50個 |
ロリポップ
ロリポップ!はpaperboy&co.が運営する初心者に人気のレンタルサーバーです。
【メリット】
上位の「チカッパプラン」でも525円と、格安のレンタルサーバーです。
マニュアルや管理画面が、とにかくわかりやすい。
これでもか!という程の丁寧なマニュアルがある。
HTMLサイト〜WordPress〜メールフォーム〜ショップカートまであらゆるサービスが使える。
性能は普通だけど、機能はサーバーの中ではトップではないか、と思うくらい不自由しない。
【デメリット】
個人的には、キャッチコピーが「ナウでヤングなレンタルサーバー」というのが、ダサい気がして信用度に欠ける。
そんな言葉が流行っていた頃から運営している、それなりに歴史があるサーバーとも言える。
初期費用 | 月額費用 | 容量 | 転送量/日 | マルチドメイン | MySQL | |
---|---|---|---|---|---|---|
ロリポ | 1,575円 | 263円 | 50GB | 5GB | 50個 | 1個 |
チカッパ | 1,575円 | 525円 | 120GB | 10GB | 100個 | 30個 |
まとめ
ドメインに関しては、後で引き当てる事が出来るので、必要になった時でも遅くはないと思いますが、設定面と更新時の手間を考えると同時契約したほうが良いかもしれません。(月50円くらいの違いなので・・・)
Hoxmoの場合ですが・・・
独自ドメインは基本的に、仕事用として使っています。
この「WordPress」のブログは、「http://mind.tank.jp」となっていますが、この「.tank.jp」というのが、さくらインタネットのサブドメインです。
同じサーバーに「マルチドメイン」として独自ドメインをいくつか割り当てています。
ドメインはディレクトリー毎に割り当てることが出来ますが、いくつ使えるかはサーバーのプランに関係していきます。
ちなみに同じ500円プランで比較した場合、
「さくらインターネット」は20個、「ロリポップ」は100個取得できます。
MySQLデータベースの作成可能数は、
「さくらインターネット」は20個、「ロリポップ」は30個作成できます。
現在さくらインターネットとロリポップを利用していますが、日常使いやすいのはロリポップです。
コントロールパネルも一般的な操作画面で使いやすく、動作もさくさく動いてくれますのでストレスがありません。
将来的に問題になるのは、商用利用する場合に独自ドメインを使う事が予想されますが、その場合、多くのドメインを契約する事になると念頭に置いておいたほうが良いでしょう。
つまり、もし「hoxmo」という屋号の場合、バッティングを避けるために「.com / .net / .info / .biz 」などまとめとりする事が多いのです。
また、SEOを気にされている方はお分かりでしょうが、ポータルサイトでない限り1サイト1商品、1ドメインが有利だと言われています。
その場合、ロリポップが断然コスト削減につながります。
サーバーは料金が高くなるほど、性能が良いと思っていいと思いますが、ドメインは性能は関係ありません。安いに越したことはないですね。
今年に入ってからも機能がいくつか増えていますし、どんどん使いやすくなりますので、当サイトのイチオシサーバーは、ロリポップです。
これからの「WordPress」の作り方の説明も、ロリポップを使って説明します。
「ロリポップ」にあって「さくらインターネット」にない機能などもありますが、「さくらのレンタルサーバー」も、画面の使い勝手は同じ様に使いやすくなっています。
一部取り上げて説明も入れるようにするつもりですが、同時進行で実際に作る企画ですので、使いやすいロリポップで説明を続けていく予定です。
これまで「文字ばかり」のブログなので、どのようなサイトを作ろうとしているのかイメージが湧かないと思います。スミマセン
なので、次回は画像を使って、サイトのイメージをお伝えする事にしますね。